■不服申立て
基本的に労審法(労働保険審査官及び労働保険審査会法)に基づいて行われる
ただし、対象外となる処分については行政不服審査法に基づいて行うことになる
1.労審法による不服申立て
(1)審査請求及び再審査請求
①確認、失業等給付に関する処分又は不正受給による返還命令又は納付命令
の規定よる処分に不服ある者は、雇用保険審査官に対して審査支給をし、
その決定に不服のある者は、労働保険審査会に再審査請求をすることがで
きる
②審査請求している者は、審査請求をした日の翌日から起算して3箇月を経
過しても決定がないときは、労働保険審査会に再審査請求をすることがで
きる
③審査請求及び再審査請求は、時効の中断に関しては裁判上の請求とみな
す
*二事業に関しては、労審法の審査請求等の対象外とされている
●審査請求
都道府県労働局に置かれた雇用保険審査官に対して行う
また、処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内
注意点:
1)文書あるいは口頭で、また代理人によってもすることができる
2)決定があるまではいつでも取り下げることができるが、文書で行わ
なければならない(口頭不可)
3)審査請求した日の翌日から起算して3箇月を経過しても決定がないと
きは、労働保険審査会に再審査請求することができる
●再審査請求
厚生労働大臣の所轄の下の置かれている労働保険審査会に対して行う
審査請求に対する決定書の謄本が送付された日の翌日から起算して60日
以内
注意点:
1)文書(口頭不可)で行わなければならない
代理人によってもすることができる
2)裁決が下るまで、いつでも取り下げることができるが、口頭不可
3)審査請求及び再審査請求は裁判上の請求とみなされ、時効中断の効
果がある
(2)不服理由の制限
確認に関する処分が確定したときは、当該処分に基づく失業等給付に関す
る処分についての不服の理由とすることができない
(3)訴訟との関係
処分の取消しの訴えは、再審査請求に対する労働保険審査会の裁決を経た後
でなければ提起することができない
次の特別な理由がある場合は、訴えを提起することができる
①再審査請求がされた日の翌日から起算して3箇月を経過しても裁決がない
とき
②著しい損害を避けるため緊急の必要があるときその他その裁決を経ないこ
とについて正当な理由があるとき
2.行政不服審査法による不服申立て
(1)審査請求
日雇労働被保険者の任意加入申請の不認可の処分等について不服がある場合
は、厚生労働大臣に対して審査請求を行う
処分があったことを知った日の翌日から起算して60日以内、かつ処分があ
った日の翌日から起算して1年以内に原則として書面で(代理人可)
(2)訴訟との関係
審査請求を経ずに、直ちに裁判所に提訴することができる
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