健康保険法ー総則

適用事業所

 

  適用事業所には、法律上当然に健康保険の適用を受けるもの(強制適用事業所)と、所定の

 要件を満たし厚生労働大臣の認可を受けることにより適用を受けるもの(任意適用事業所)の

 2種類がある。

 

 1.強制適用事業所(法3条3項)

 

   次のⅰ、ⅱいずれかに該当する事業所をいう。

 

   ⅰ 適用業種である事業の事業所であって、常時5人以上の従業員を使用するもの

   ⅱ ⅰに掲げるもののほか、国、地方公共団体又は法人の事業所であって、常時従業員

     を使用するもの

 

  (1)適用業種

 

   物の製造、建設、運送、社会福祉事業及び更生保護事業等

 

   社会福祉事業に該当するものは、生活保護法にいう救護施設、児童福祉法に

   いう乳児院や母子生活支援施設、障害者自立支援法にいう障害者支援施設等

   である 

 

  (2)非適用業種

 

   農林・水産・畜産業等、理容・美容等、演劇等、旅館等の接客娯楽、社会保

   険労務士等の法務、協会等の宗教の事業

  

 2.任意適用事業所

 

   次のいずれかに該当する事業所をいう

 

   ・個人事業で常時使用労働者数が5人未満であれば、業種を問わない

 

   ・個人事業で常時使用労働者数が5人以上であれば、非適用業種に限る

 

   ■強制適用事業所と任意適用事業所の範囲 

 

業種等

規模

適用事業 非適用事業

国、地方公共団体

又は法人

  個人

国、地方公共団体

又は法人

  個人
常時5人以上

常時1人以上

5人未満

     ◎…強制適用事業所 ○…任意適用事業所

 

  (1)任意適用事業所の認可

 

   ①厚生労働大臣の認可

 

   ②使用されている者(被保険者となる者に限る)の2分の1以上の同意

 

   *健康保険任意適用申請書を機構又は地方厚生局長等に提出

    申請書には、2分の1以上の同意を得たことを証する書類を添付

 

   *認可の効果は、不同意であった者にも及び、適用除外に該当する者以外の

    者は、全て被保険者の資格を取得する

 

   *外国公館については、諸義務を順守する旨の覚書が取り交わされることを

    条件とし、任意適用を認可し、日本人職員並びに派遣国官吏又は武官では

    ない外国人を被保険者として取り扱うことができる

 

   *労働保険(労災・雇用)の場合とは異なり、過半数又は2分の1以上の希望

    があっても、社会保険(健保・厚年)に加入の申請を行う必要はない

  

  (2)擬制

 

   強制適用事業所が、要件に該当しなくなったときは、任意適用の認可があっ

   たものとみなす 

 

  (3)任意適用事業所の取消し

 

   ①任意適用事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて適用事業所でな   

    くすことができる

 

   ②取消しの認可を受けようとするときは、使用される者(被保険者に限る)の

    4分の3以上の同意を得て申請しなければならない

 

   *機構又は地方厚生局長等に、任意適用取消申請書に被保険者の4分の3以

    上の同意を得たことを証する書類を添えて提出

 

 3.一括適用事業所

 

  厚生労働大臣の承認を得て、二以上の事業所を一つの適用事業所とすることが

  できる

 

  この場合、被保険者が転勤した場合であっても、資格の得喪の問題は生じない

 

 

 4.適用事業所に関する届出

 

  (1)新規適用事業所の届出

 

   事実があった日から5日以内に届出書を厚生労働大臣(機構)(健康保険組合の

   設立に係る適用事業所のときは健康保険組合)提出

  

  (2)事業主の氏名等の変更の届出

 

   変更があったときは、5日以内に厚生労働大臣(機構)又は健康保険組合に提

   出

  

  (3)適用事業所に該当しなくなった場合の届出

 

   廃止、休止その他の事情により適用事業所に該当しなくなったときは、取消

   しの申請の場合を除き、事実のあった日から5日以内に、届書を厚生労働大

   臣(機構)又は健康保険組合に提出

 

   厚生年金保険の被保険者の事業主であるときは、届出(適用事業所全喪届)に

   その旨を付記

  

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業種等

規模

適用事業 非適用事業

国、地方公共団体

又は法人

  個人

国、地方公共団体

又は法人

  個人
常時5人以上

常時1人以上

5人未満