■不服申立て
1.審査請求及び再審査請求
(1)保険給付等に関する不服申立て
①資格、標準報酬又は保険給付に関する処分に不服ある者は、社会保険審査
官に対して審査請求をし、その決定に不服がある者は、社会保険審査会に
対して再審査請求をすることができる
②審査請求をした日から60日以内に決定がないときは、社会保険審査官が
審査請求を棄却したものとみなして、社会保険審査会に対して再審査請求
をすることができる
③審査請求及び再審査請求は時効の中断に関しては、裁判上の請求とみなす
④資格又は標準報酬に関する処分が確定したときは、当該処分に基づく保険
級に関する処分についての不服の理由とすることはできない
・社会保険審査官
社会保険審査官は、定数を102人とし、各地方厚生局(支局を含む)におか
れ、厚生労働省の職員のうちから厚生労働大臣によって任命される
・社会保険審査会
社会保険審査会は、厚生労働省内に置かれており委員長及び委員5人をも
って組織され、委員長及び委員は学識経験者のうちから、両議院の同意を
得て、厚生労働大臣によって任命される
●文書その他物件の返還
社会保険審査官は、決定したときは、速やかに、提出された文書その他
の物件をその提出者に返還しなければならない
●社会保険審査会の委員長及び委員の任期
任期は3年、また、再任されることができる
●会務の処理
社会保険審査会の会務処理は、委員長及び委員全員の会議の議決による
1)審査請求
資格、標準報酬又は保険給付に関する処分を知った日の翌日から起算し
て60日以内にしなければならない
資格又は標準報酬に関する処分に対する審査請求は、原処分があった日
の翌日から起算して2年が経過したときは、することができない
文書または口頭ですることができ、代理人によってすることもできる
取下げは、文書でしなければならない、また、代理人は特別な委任状を
受けた場合に限りすることができる
機構、健康保険組合等がした処分に対する審査請求は事務所等の所在地
を管轄する地方厚生局におかれた社会保険審査官に対してするものとす
る
2)再審査請求
社会保険審査官の決定に不服がある場合の社会保険審査会に対する再審
査請求は、社会保険審査官の決定書の謄本が送付された日の翌日から起
算して60日以内にしなければならない
文書又は口頭ですることができ、代理人によってすることもできる
取下げは、文書でしなければならない、また、代理人は特別な委任状を
受けた場合に限りすることができる
*労審法の場合と異なり、社審法においては、再審査請求も口頭でする
ことができる
(2)保険料等の賦課等に関する不服申立て
保険料等の賦課若しくは徴収の処分又は滞納処分に不服がある者は、社会保
険審査会に対して審査請求をすることができる(1審制)
2.訴訟との関係
取消しの訴えは、再審査請求又は審査請求に対する社会保険審査会の裁決を経
た後でなければ提起することができない
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