国の助成金を適正に利用することは、個人事業主、また企業にとって新規事業の 創設、既存事業の整備・発展、更には雇用・労務管理の面でも非常に大きなメリ ットがある有益な制度です。過去に「雪印乳業」のようにこの制度を悪用したため に会社の存亡にかかわる問題にまで発展しました。この制度を適正に利用し、社 会の発展に寄与することは大いに奨励されるべきことです。このページでは、そ の色々な助成金を紹介し、どのような手続きを踏む必要があるのか、その手続き を踏むための前提条件にはどんなものがあるのかを分かりやすくご紹介します。 |
■雇用関係助成金
趣旨 | 助成金の名称 | 目的 | |
1 | 従業員の雇用維持を図る場合の助成金 | 雇用調整助成金 | 休業、教育訓練や出向を通じて従業員の雇用を維持する |
2 | 離職する従業員の再就職支援を行う場合の助成金 | 労働移動支援助成金 | 離職する従業員の再就職支援を民間職業紹介事業者に依頼して行う |
3 | 従業員を新たに雇い入れる場合の助成金 | 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金) | 高年齢者・障害者・母子家庭の母などの就職困難者を雇い入れる |
高年齢者雇用安定助成金(高年齢者労働移動支援コース) | 他企業の定年退職予定者を雇い入れる | ||
特定求職者雇用開発助成金(高年齢者雇用開発特別奨励金) | 65歳以上の高年齢者を雇い入れる | ||
障害者トライアル雇用奨励金 | 障害者を試行的・段階的に雇い入れる | ||
障害者初回雇用奨励金(ファースト・ステップ奨励金) | 障害者を初めて雇い入れる | ||
中小企業障害者多数雇用施設設置等助成金 | 施設整備をして10人以上の障害者を雇い入れる | ||
精神障害者等雇用安定奨励金(重度知的・精神障害者職場支援奨励金) | 職場支援員を配置して精神障害者等を雇い入れる | ||
精神障害者等雇用安定奨励金(精神障害者雇用安定奨励金) | 働きやすい職場作りを行い精神障害者を雇い入れる | ||
発達障害者・難治性疾患患者雇用開発助成金 | 発達障害者や難治性疾患患者を雇い入れる | ||
地域雇用開発助成金(地域雇用開発奨励金) | 雇用情勢が特に厳しい地域で、事業所を設置整備して従業員を雇い入れる | ||
地域雇用開発助成金(沖縄若年者雇用促進奨励金) | 沖縄県内で事業所の設置整備をして35歳未満の若年者を雇い入れる | ||
トライアル雇用奨励金 | 安定就業を希望する未経験者を試行的に雇い入れたい | ||
(注)これらのほか、雇い入れた従業員に対して職業訓練を行う場合、下記7に掲げた助成金を受けられる場合があります。
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4 | 従業員の処遇や職場環境の改善を図る場合の助成金 | 中小企業労働環境向上助成金(団体助成コース) | 事業主団体が中小企業の人材確保や労働者の職場定着を支援する |
中小企業労働環境向上助成金(個別中小企業助成コース) | 評価・処遇制度や研修体系を整備する | ||
介護労働者のために介護福祉機器の導入や健康づくりの整備を行う | |||
キャリアアップ助成金 | 有期契約労働者等の正規雇用等への転換、人材育成、賃金テーブル改善、法定外の健康診断制度導入、または短時間正社員制度の導入、短時間労働者の所定労働時間延長を行う | ||
高年齢者雇用安定助成金(高年齢者活用促進コース) | 高年齢者の活用促進のための雇用環境整備を図る | ||
建設労働者確保育成助成金 | 建設労働者の雇用管理改善や魅力ある職場作りをする | ||
通年雇用奨励金 | 季節労働者を通年雇用する | ||
5 | 障害者が働き続けられるように支援する場合の助成金 | 障害者作業施設設置等助成金 | 障害者のための作業施設を整備する |
障害者福祉施設設置等助成金 | 障害者のための福祉施設を整備する | ||
障害者介助等助成金 | 障害者の雇用管理上必要な介助措置を実施する | ||
職場適応援助者助成金 | 障害者の援助を行うジョブコーチを職場に配置する | ||
重度障害者等通勤対策助成金 | 障害者の通勤を容易にさせる措置を実施する | ||
重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金 | 障害者のための事業施設を設置する | ||
6 | 仕事と家庭の両立に取り組む場合の助成金 | 両立支援助成金(事業所内保育施設設置・運営等支援助成金) | 事業所内保育施設を設置・増設・運営する |
両立支援助成金(子育て期短期間勤務支援助成金) | 育児のための短時間勤務制度を整備し、利用させる | ||
両立支援助成金(中小企業両立支援助成金(代替要員確保コース)) | 育児休業代替要員を確保する | ||
両立支援助成金(中小企業両立支援助成金(休職中能力アップコース)) | 育児・介護休業者に復帰を円滑化するための講習を受講させる | ||
両立支援助成金(中小企業両立支援助成金(継続就業支援コース)) | 育児休業取得者を原職等に復帰させ、従業員に対して仕事と家庭の両立に関する研修を行う | ||
両立支援助成金(中小企業両立支援助成金(期間雇用者継続就業支援コース)) | 期間雇用者の育児休業取得者を原職等に復帰させ、従業員に対して仕事と家庭の両立に関する研修を行う | ||
7 | 従業員等の職業能力の向上を図る場合の助成金 | キャリア形成促進助成金 | 従業員に対して職業訓練等を行う |
健康・環境・農林漁業分野の事業主が従業員に職業訓練を行う | |||
日本再生人材育成支援事業(非正規雇用労働者育成支援奨励金) | 非正規雇用労働者に対して職業訓練を行う | ||
日本再生人材育成支援事業(正規雇用労働者育成支援奨励金) | 正規雇用労働者に対して職業訓練を行う | ||
日本再生人材育成支援事業(海外進出支援奨励金) | グローバル人材を海外で育成する | ||
日本再生人材育成支援事業(人材育成型労働移動支援助成金(再就職コース)) | 事業主都合離職者を無期雇用で雇い入れて職業訓練を行う | ||
日本再生人材育成支援事業(人材育成型労働移動支援助成金(出向コース)) | 移籍出向・在籍出向によって受け入れた従業員に対して職業訓練を行う | ||
有期契約労働者等(契約社員・パート・派遣社員など)に対して職業訓練を行う | |||
若者チャレンジ奨励金(若年者人材育成・定着支援奨励金) | 若年労働者に職業訓練をした上で正規雇用に転換する | ||
日本再生人材育成支援事業(非正規雇用労働者育成支援奨励金) | 健康・環境・農林漁業分野の事業主が職業訓練を行う | ||
キャリアアップ助成金 | 職業訓練を行う | ||
建設労働者確保育成助成金 | 建設労働者の人材育成を行う | ||
障害者能力開発助成金 | 障害者に対して職業訓練などの能力開発訓練事業を行う | ||
8 | 労働時間・賃金・健康確保・勤労者福祉関係の助成金 | 労働時間等設定改善推進助成金 | 中小企業団体が、傘下企業に対して労働時間等の設定の改善に向けた相談・指導等を行う |
職場意識改善助成金 | 労働時間等に関する職場意識の改善を図る | ||
中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金(業種別中小企業団体助成金) | 最低賃金の引上げの影響が大きい業種が業界をあげて賃金底上げのための環境整備を図る | ||
中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金(業務改善助成金) | 事業所内の最も低い時間給を計画的に800円以上に引き上げる | ||
受動喫煙防止対策助成金 | 新たに中小企業退職金共済制度に加入する・掛金を増額する | ||
震災被災地の事業所等に対する助成金 | 震災被災地における雇用関係助成金の特例措置 | ||
震災被災地における各種支援措置 |
※日本再生人材育成支援事業の各奨励金について、「受給資格認定申請」及び
「増額を伴う受給資格認定変更申請」の受付を平成25年7月10日から停止しまし
た。
※若者チャレンジ奨励金は、平成25年度末までの時限制度であり、支給見込額が
予算額に達する見込みとなった時点で受付を終了します。
現在の受付状況は管轄の労働局へお問い合わせください。
■貴社で行おうとしていることに適合する給付金(助成金)を簡単に検索することができます。「雇用関係助成金」検索表
■雇用関係助成金を受給するためにはここに掲げる共通の要件等を満たす必要があります。雇用関係助成金に共通の要件等 (PDF[143KB])
中小企業庁の補助金・助成金
名称 | 目的等 | |
経済 産業 省 助成 金 一覧
名称 | 目的等 | |
事業主への支援、助成金等一覧
<目次(項目名をクリックするとページの該当部分に飛びます)>
1.労働時間・年次有給休暇・賃金・安全と健康確保対策
(1) 労働時間・年次有給休暇
[1] 労働時間等設定改善推進助成金
[2] 職場意識改善助成金
(2) 賃金
[1] 中小企業退職金共済制度
[2] 賃金・退職金制度の整備改善
[3] 最低賃金引上げに向けた中小企業への支援事業
(3) 労働者の安全と健康確保対策(労働災害防止対策)
[1] 地域産業保健センター
[2] メンタルヘルス対策支援センター事業
[3] メンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」
[4] 受動喫煙防止対策に関する各種支援事業
(4) その他
[1] 新規起業事業場の就業環境整備サポート事業
2.労災保険制度
[1] 労災保険の特別加入制度
3.勤労者福祉対策
[1] 勤労者財産形成促進制度
[2] 中小企業退職金共済制度
1.労働時間・年次有給休暇・賃金・安全と健康確保対策
労働時間・年次有給休暇や賃金、労働者の安全と健康確保対策については、労働基準法や最低賃金法、労働安全衛生法で労働条件の最低基準が定められており、これを遵守しなければなりません。法的責任は事業主が果たす必要がありますが、さらなる労働条件の向上に取り組む企業等に対して、以下のような支援を行っています。
なお、労働基準関係法令についてご不明な点がございましたら、所轄の労働基準監督署(全国321カ所に設置)へお気軽にお尋ねください
。
(1) 労働時間・年次有給休暇
労働時間や年次有給休暇については、政労使をメンバーとする「官民トップ会議」において策定された「仕事と生活の調和推進(ワーク・ライフ・バランス)憲章」及び「仕事と生活の調和推進のための行動指針」を踏まえ、仕事と生活の調和の実現に向けた社会的気運の醸成や長時間労働の抑制など、社会全体で働き方の改革を進めています。
労働基準法においては、労働時間は1日8時間・週40時間までを原則とし、それを超えて労働させる場合には、事業主は、労使協定を行政官庁へ届け出るほか、割増賃金を支払うこと等が規定されています。また、事業主は、労働者の勤続年数等に応じた年次有給休暇を与えなければなりません。
これら法定基準を遵守することはもちろんですが、厚生労働省では、事業主や団体が、長時間労働の抑制や年次有給休暇の取得促進等に取り組むに当たって参考とすべき事項を定めた「労働時間等見直しガイドライン」(労働時間等設定改善指針)の周知・啓発を図っているほか、以下の通り、企業や団体を積極的に支援しています。
[1] 労働時間等設定改善推進助成金
傘下の中小企業事業主に対し、「労働時間等の設定の改善」(※)を推進するために、相談、指導、その他援助の取り組みを行った事業主団体(連合団体含む)に対して、その実施に要した費用の一部を助成するものです。
※ 「労働時間等の設定の改善」とは、各事業場における労働時間、年次有給休暇などに関する事項についての規定を、労働者の生活と健康に配慮するとともに多様な働き方に対応して、より良いものとしていくことをいいます。
助成額は、1団体あたり限度額400万円です。
<お問い合わせ先> 労働条件政策課 Tel:03-3502-1599(直通)
パンフレット等はこちら
[2] 職場意識改善助成金
労働時間等の設定の改善により、職場意識の向上を図る中小企業事業主に対して、その実施に要した費用の一部を助成するものです。
(上限額)
職場意識改善コース 20万円
労働時間管理適正化コース 60万円
<お問い合わせ先> 労働条件政策課 Tel:03-3502-1599(直通)
パンフレット等はこちら
(2) 賃金
賃金については、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定めることとされており、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければなりません(平成21年度末現在、地域別最低賃金は、全国平均(加重平均)で時間額713円)。また、労働基準法において、1日8時間を超えて、または週40時間を超えて労働した場合、休日及び深夜に労働した場合には、それぞれ通常の賃金額の25%(休日は35%)以上の率で計算した割増賃金を支払うことが規定されています。なお、平成22年4月1日に施行された改正労働基準法では、1ヶ月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率が50%以上に引き上げられました。ただし、中小企業については、この改正内容の適用は当分の間猶予されています。仮にこれらの基準より低い賃金額や割増賃金率を労使合意の上で定めても、それは法律により無効とされ、最低賃金額や法定割増賃金率と同じ定めをしたものとみなされます。
また、賃金の支払の確保等に関する法律では、退職手当制度を設けている事業主は、一部の場合を除き、退職手当の支払に充てるべき額のうち一定の額について保全措置を講ずるよう努めなければならないとされています。
厚生労働省では、事業主に対しては、退職金の支払や賃金制度の構築について、また労働者に対しては、企業倒産による未払賃金の立替払について、以下の通り、支援等を行っています。
[1] 中小企業退職金共済制度
下の3「勤労者福祉対策」の[2]をご覧ください。
[2] 賃金・退職金制度の整備改善
都道府県労働局では中小企業に対し、労使の賃金・退職金制度改善ニーズに応え、賃金・退職金関連情報の提供や必要な指導・援助を行っています。
<お問い合わせ先> 労働条件政策課 Tel:03-3502-1599(直通)[3] 最低賃金引上げに向けた中小企業への支援事業
労働者の安全と健康の確保については、労働安全衛生法により、事業者が実施しなければならない措置(例:健康診断の実施、機械・設備の安全対策、化学物質を使用する際の換気装置の設置)が規定されています。
厚生労働省では、平成23年度においては以下のような各種助成制度等により、事業者の行う労働災害防止の基盤と環境を整備する努力を側面から支援しています。
[1] 地域産業保健センター
小規模事業場に対して、健康相談の実施、事業場への個別訪問指導等の産業保健サービスの提供を行います。
≪問い合わせ先≫安全衛生部労働衛生課 Tel:03-3502-6755(直通)
[2] メンタルヘルス対策支援センター事業
全国47都道府県にメンタルヘルス対策支援センターを設置し、メンタルヘルスに関する総合的な相談対応、個別事業場に対し、専門家によるメンタルヘルス対策の導入や拡充に関する訪問支援を実施しています。その他、管理監督者に対して、メンタルヘルス対策に関する研修を実施しています。
≪問い合わせ先≫安全衛生部労働衛生課 Tel:03-3502-6755(直通)[3] メンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」
厚生労働省ホームページに、メンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」(http://kokoro.mhlw.go.jp/)を設置し、事業者、産業保健スタッフ、労働者やその家族に対してメンタルヘルスに関する様々な情報を提供しています。
≪問い合わせ先≫安全衛生部労働衛生課 Tel:03-3502-6755(直通)[4] 受動喫煙防止対策に関する各種支援事業
(4) その他[1] 新規起業事業場の就業環境整備サポート事業
労働時間制度等の整備及び労働時間管理の適正化を図り長時間労働を抑制するとともに、安全衛生体制の確立や労働者の健康確保が図られるよう、労務管理や安全衛生管理に係る基本的な知識や理解が不足している新規起業事業場や、成長分野への進出・業態変更を行う企業等に対し、基本的な労務管理や安全衛生管理の要点についてのセミナーを実施するとともに、なるべく早い段階で、労働時間制度や安全衛生体制に係る管理・諸手続についての専門家を派遣し、指導及び助言を行っています。
≪問い合わせ先≫(社)全国労働基準関係団体連合会(22年度委託先) Tel:03-3437-1022
2.労災保険制度
この制度は、政府が管掌しており、業務上の事由又は通勤による労働者の傷病等に対し、必要な保険給付を行う等するものです。その費用は、原則として事業主の負担する保険料によってまかなわれています。
また、一定の中小事業主及びその家族従事者等については、特別加入制度が設けられています。
この制度は、勤労者財産形成促進法に基づき、勤労者が退職後の生活の安定、住宅の取得、その他の資産形成を目的として貯蓄を行い、事業主及び国がそれを援助する(事業主:給与天引きの実施、給付金等による貯蓄援助、国:貯蓄の非課税)制度です。
財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄を併せて元利550万円(生保等の扱う財形年金貯蓄については払込みベースで385万円)まで利子等非課税となっています。
中小企業の事業主が、貯形貯蓄に係る事務を、構成員となっている法人である事業主団体(事務代行団体)に委託することができます。
財形貯蓄を行っている勤労者のために、事業主が金銭を拠出(基金制度については、基金経由)し、一定期間運用後に勤労者にその元利合計である財形(基金)給付金を支払うものです。
自ら住宅を建設、購入、改良しようとする勤労者に対し、独立行政法人雇用・能力開発機構等が必要な資金の貸付け(財形貯蓄残高の10倍に相当する額(4,000万円を限度)の範囲内)を行っています。
勤労者本人又はその親族の教育を受けるために必要な資金について、独立行政法人雇用・能力開発機構が、必要な資金の貸付け(財形貯蓄残高の5倍に相当する額(450万円を限度)の範囲内)を行っています。
この制度は、中小企業で働く従業員の福祉の増進と中小企業の振興に寄与することを目的として、独力では退職金制度を設けることが困難な中小企業者(常用労働者数300人〈卸売・サービス業は100人、小売業は50人〉以下又は資本金等が3億円〈卸売業は1億円、サービス・小売業は5,000万円〉以下の事業主)について、事業主の相互共済の仕組みと国の援助によって設けられているもので、その概要は次のとおりです。
主に常用労働者を対象として中小企業者が独立行政法人勤労者退職金共済機構(以下「機構」という。)と従業員ごとに退職金共済契約を結び、各人について毎月一定額(5,000円〈短時間労働被共済者は2,000円〉から3万円までの間で所定額を選択できます)の掛金を納付することにより、従業員が退職した場合に、所定の金額(掛金月額と掛金納付月数に応じた金額)の退職金が、機構から直接その従業員に対し支払われるものです。
厚生労働大臣が指定する業種(現在は、建設業、清酒製造業及び林業が指定されています)の中小企業者が期間を定めて雇用する労働者(期間雇用者)を対象として、機構と特定業種退職金共済契約を結び、その期間雇用者の退職金共済手帳に、雇用日数に応じて所定の日額(建設業は310円、清酒製造業は300円、林業は460円)の共済証紙を貼付することによって掛金を納付することにより、その期間雇用者がその業界から退職した場合等に、所定の金額(掛金日額と掛金納付月数に応じた金額)の退職金が、機構から直接その労働者に対し支払われるものです。
掛金については、全額事業主の損金又は必要経費とされ、また、退職金を一時金で受け取る場合には退職所得控除が認められるなど、税法上の優遇措置が講じられているほか、掛金助成制度(一般の中小企業退職金共済制度については、新規加入の場合は原則として掛金月額の2分の1を1年間助成、掛金月額引上げの場合は原則として引上げ額の3分の1を1年間助成。特定業種退職金共済制度については、新規加入の場合に原則として1年間の3分の1を助成。)があります。
※このほか、次の助成金については事業主と事業主団体が支給対象となります。
新たに中小企業退職金共済制度に加入する等の事業主に対する助成
中小企業人材確保推進事業助成金((独)雇用・能力開発機構HPへ)
【助成金の概要】
地域の需要や雇用を支える事業を興す起業・創業等、地域における経済の活性化を図ることを目的として、起業・創業、第二創業を行う者に対して、その創業事業費等に要する経費の一部が補助されます。
(1)補助対象者
起業・創業や第二創業を行う個人、中小企業・小規模事業者の皆様向けに国が認定する専門家などの助言機関(認定支援機関たる金融機関等)と一緒に取り組んでいただきます。
1. 地域の需要や雇用を支える事業を興す起業・創業[地域需要創造型起業・創業] を行う者
2. 既に事業を営んでいる中小企業・小規模事業者において後継者が先代から事業を引き継いだ場合などに業態転換や新事業・新分野に進出する[第二創業]を行う者
3. 海外市場の獲得を念頭とした事業を興す起業・創業[海外需要獲得型起業・創業]を行う者
(2)補助内容
弁護士、弁理士などの専門家との顧問契約の為の費用や広告費等、
創業および販路開拓に必要な経費(別途基準を定めます)に対して以下の補助率、補助上限額に基づき補助を行います。なお、補助額が100万円に満たない場合は、補助の対象外とします。
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補助率 |
補助上限額 |
[地域需要創造型起業・創業] |
2/3 |
200万円 |
[第二創業] |
2/3 |
500万円 |
[海外需要獲得型起業・創業] |
2/3 |
700万円 |